【交通LHR】命を守る「ヘルメット」と「交通ルール」の大切さ
5月19日、本校で交通安全に関するロングホームルームが実施され、倉敷警察署交通課から片岡警部補をお招きして、交通安全についてのお話をうかがいました。
この記事を読んでくださっている方にもメッセージが伝わるように作成しました。ぜひお読みください。
「今日覚えて帰ってほしいのは、たった一つ」
冒頭、片岡巡査部長はこう語りました。
「いろいろ言いたいことはあるけれど、今日ひとつだけ覚えて帰ってほしいことがあります。それは『ヘルメットをかぶってください』ということです。」
この言葉に込められたのは、「命を守る行動」を一人ひとりがとることの重要性です。
倉敷は事故が多い地域 ― 他人事ではない
岡山県内では年間およそ5万件の交通事故が発生しています。1日あたり約137件、50分に1件という高い頻度です。
特に私たちの身近な倉敷警察署管内では年間約7000件もの事故が発生しており、県内22の警察署の中で最多だそうです。
また、昨年は7人が亡くなり、そのうち3人が自転車乗車中で、いずれもヘルメットを着用していなかったという事実が報告されました。
ヘルメットの着用で「命のリスク」は3〜4倍変わる
警察の調査によると、自転車事故で頭部を負傷する割合は約4割。ヘルメットを着用している人と、していない人では致死率が3〜4倍違うというデータがあります。
「事故を起こさないように気をつけていても、完全に防ぐことはできません。でも、事故が起きたときに生きる確率は、ヘルメットをかぶっているだけで大きく変わります。」
ヘルメットは「ダサくない」!
片岡巡査部長は、さまざまなヘルメットを実際に紹介してくださいました。
- スポーツタイプ
- カジュアルタイプ
- 帽子型のようなもの など
「いかにも」なデザインが苦手な人でも、今はおしゃれで目立ちにくいものも増えています。価格も数千円程度で購入可能とのこと。「自分に合ったデザインを選んで、かぶることが大切」と語られていました。
知っておこう:自転車のルールと保険制度
交通ルールに関しても、最近いくつかの重要な改正がありました。
① 令和5年4月:ヘルメット着用が「努力義務」に
→ 自転車利用者すべてにヘルメットの着用が努力義務として課せられました。
② 令和6年10月:自転車保険の加入が「義務化」
→ 自転車による事故の賠償責任が重くなっており、万が一に備え、保険への加入が岡山県の条例で義務となりました。
実際に、小学生が起こした事故で母親に9500万円の賠償命令が出た事例も紹介されました。事故は未成年でも、保護者が責任を負うケースがあります。
③ 令和6年11月:ながらスマホや飲酒運転の罰則強化
→ 自転車運転中のスマホ使用などは、法律で明確に「違反」となり、罰則が強化されました。
④ 令和8年4月(予定):自転車にも反則切符が適用に
→ 信号無視や一時不停止など、違反をすると高校生でも反則金を課される可能性があります。
自転車=「車両」という認識を
最後に、片岡巡査部長は次のようにまとめました。
「自転車は車両です。車の仲間として道路交通法に従う必要があります。原則は車道を走るものです。交通ルールを守る意識を持ってください。」
おわりに
日常的に利用している自転車ですが、「当たり前の行動」を見直すことで命を守ることができます。
- ヘルメットを着用する
- 交通ルールを正しく守る
- 保険に加入しておく
どれも「自分の命」「相手の命」「家族を守る」ために必要なことです。今日学んだことを日々の行動に生かしてていきましょう。


