防災訓練と講演会

10月20日(月)、本校で倉敷消防署の方を講師にお迎えし、防災講演会を行いました。
当日は全校生徒による防災訓練を実施。その後、消防士として日々現場に立たれているお二人から、「火災」と「地震」を中心とした講話を伺いました。

防災訓練については「訓練を“行事”として終わらせるのではなく、想像力を働かせて本気で取り組んでほしい」と呼びかけられました。実際の災害時には、窓ガラスの破片や落下物、教師の負傷など、想定外の事態が次々に起こる可能性があります。「一人ひとりが想像力をもって行動することが命を守る第一歩」と強調されました。

続いて火災や地震への具体的な備えについてお話がありました。
倉敷市では令和6年に111件の火災が発生しており、原因の1位は「放火・放火の疑い」、2位は「焚き火」、3位は「たばこ」だそうです。また、近年増えている「リチウムイオン電池火災」についても、実際の映像を交えながら注意喚起がありました。
正しい製品を購入し、高温下で放置しない、異常を感じたらすぐに使用を中止するなど、日常の中でできる予防行動の大切さを学びました。

後半は地震への備えです。倉敷市では南海トラフ地震が発生した際、最大震度6強、津波の高さは最大3.2メートルが想定されているとのことでした。
講演では、能登半島地震の映像を見ながら、液状化現象や建物倒壊の恐ろしさ、そして「命を守る行動」について解説がありました。屋内では家具の転倒防止、屋外ではブロック塀や自動販売機のそばを避けるなど、身を守る具体的な行動を確認しました。

最後に、「自助・共助・公助」という考え方が紹介されました。
大規模災害の際には、消防や自衛隊などの公的支援だけで全員を助けることは困難です。阪神淡路大震災の調査では、多くの人が近所の人々に助けられたことがわかっています。「自分の命を守る力」と「周囲と助け合う心」の両方が大切であると締めくくられました。

生徒たちは真剣な表情で耳を傾け、講演後も防災について仲間と話し合う姿が見られました。
日常の中で「もしものとき」を想像し、今日の学びを行動につなげていきたいと思います。