青陵高校×大原美術館特別FW講座
青陵高校の土曜FW講座は、好奇心旺盛な青陵生のために、様々な講座が展開されています。
11月26日(土)には、本校図書館にて美術の土曜FW講座がありました。
大原美術館が青陵高校のために特別に準備してくださったプログラムを、1・2年生の希望者15名が受講しました。
講師に大原美術館の寺元静香先生をお迎えし、「観察力を鍛え、探究力を培う美術作品鑑賞」と題して講義、演習がありました。
まずはじめに、「観る」力を鍛えることを目的に、児島虎次郎の「欄干に寄れる少女像」を鑑賞しました。
作品はもちろん、本物です。大原美術館から青陵高校に寄贈された作品を、全員で鑑賞し、感じたことや気付きを共有しました。



次に、割り当てられた作品を相手に分かるように言葉で伝え、相手はその情報をもとに絵を描くというワークをしました。
相手に伝わるようにどのように言語化するか、また、描くためにはどんな情報を引き出せば良いか、ペアで対話をしながら一つの作品を完成させることに挑みました。
最後はグループワークで、班に一つ作品が割り当てられ、その作品に対する問いを立て、答えを導くという難題に挑みました。
作者もタイトルも知らされないまま、抽象画や現代美術などの何が描いてあるのかすぐに分からない作品が割り当てられ、はじめは「全くわからない!!」と困惑していた受講生たちですが、これまでのワークで培った観察力で自分たちなりの問いを立て、その問いに対する答えを考え、皆の前で発表することができました。



生徒の感想
・以前は美術館に行っても、流れるようにしか絵を見ていなかったが、このFW授業を受講してからより一枚一枚を細かく見ていこうと思った。
・各々が異なった意見を発言することで、自分には気づかなかった部分や考えを取り入れることができ、美術を新しい感覚で見ることができた。
・今回の講座を通して、言語化・可視化された他人の価値観を受け入れることで、自分自身の考えの幅を広げ、自分の価値観も磨いていくことにつながると分かった。対話することは美術だけでなく、授業中の話し合いや将来の仕事にも大切なことだと実感した。アート作品が身近に感じられるようになった。
・美術は作品から受けた感覚や印象を大切にする受動的なものとして捉えていた節があったので、答えのない問いを立ててそれについて自分たちなりの答えを出すという体験は、かなり新鮮だった。
・同じ作品の同じ部分を見ても人によってまったく読み取り方が違って面白かった。また、他の子と一緒に作品について話してみて、歴史や宗教などに関する知識を持つことが作品鑑賞を助けることがわかった。