今年も花咲くこの季節に青陵高校の中庭で園芸部主催のフラワーフェスティバルが行われました。放送部が流暢に司会を努め、吹奏楽部の演奏、図書委員会のクイズ、ダンス同好会のダンスと多くの委員会や部活動の出演もあり、楽しい会になりました。園芸部も恒例の出し物をしました。参加してくれた生徒には、花壇や鉢植えの花を見ながら、憩いのひとときを過ごしてもらえたのではないかと思います。
青陵高校では平成27年度の最先端科学研究者活用事業により、世界最先端の科学技術に接する機会を設け、国内や国際的な舞台で活躍できるグローバル人材の育成を目指す取り組みの一環として5月11日(月)に講演会を行いました。
講師として、昨年9月に米国ラスカー賞を受賞された本校28期生の京都大学大学院理学研究科生物物理学教室ゲノム情報分野教授 森 和俊先生をお迎えし、「分子細胞生物学への誘い」というテーマで全校生徒、保護者、教職員を対象に講演会を行いました。
約140分の講演のキーワードとしては「ゲノムと遺伝子の違い」「ワトソン・クリック結合」「DNAはなぜ二重らせんか」「コラーゲンでお肌が・・・」「ATPのしくみ」「感染症、エボラウィルス」等で、壇上の3年生3人にクイズを出しながら、わかりやすく講演をしていただきました。締めくくりは、ご自分の体験から高校時代、大学時代、大学助手時代、テキサス大学留学時代に考えられていたことを後輩に向けてお伝えいただきました。
講演後の質疑では、生徒から予定時間をオーバーして質問が出たにもかかわらず、丁寧に答えていただきました。
生徒の感想から
「『勉強に興味をもつこと』について考えていましたが、今日の講演で少しヒントをもらえた気がします。(1年男子)」
「文系の私でも興味を持つことができるお話も多く、楽しんで講演を聞くことができました。『自分を信じる力』は成長するためには必要なものなのだとわかりました(2年女子)」
「生物の授業で学習した内容がたくさん登場して興味が引かれました。教科書に載っていない発展的な内容もありましたが、わかりやすい説明のおかげで理解することができました。(3年女子)」
「『どうせ、苦労するなら最もおもしろい研究をしたい』というお言葉に本当にすごいと思いました。(3年男子)」
また、5/23(土)には森先生の研究室を訪ねて、2年生42名、3年生4名で京都大学を訪問します。京都大学総合博物館の見学などのキャンパスツアーのあと、理学部の5つの研究室の訪問も予定しています。
書道部の1・2年生が、狸庵文庫美術館(岡山市北区)で11月から開催される「蓮月展」のお手伝いをすることになり、施設を見て作品の解読をしてきました。
この企画は、「高校生書道部員の目線で書作品の魅力を紹介する」というもので、解説のキャプションを作ったり、ギャラリートークをする予定です。
その手始めとして美術館の研修室で、実際の作品を鑑賞し、文字の解読と文意の解釈をしました。
蓮月は幕末の京都の女流歌人なので、仮名も今とは異なる文字が入っているうえ、文語表記なので、高校の書道と古文の学習成果を融合させた対応力が求められる作業です。
入学間もない1年生には、2年生が教えながら、難しいところは2年生同士相談しながら取り組みました。
美術館の内部に入れていただいて、現物の作品に至近距離で向き合って、貴重な時間を過ごしてきました。